厚生労働省の銀杏葉エキスに関する見解

 厚生労働省は、健康食品に対して一般に冷やかな目で見ています。時には厳しく監視します。これは、①医薬品と同様な効能を謳(うた)ったり、②有害成分を含んでいたり、③過剰摂取させたりと、悪質な業者が横行しているからです。
 真面目で信用が置ける業者の製品であれば、②や③の問題は起きないですが、①については、製造業者が違反広告をすることはないものの、小生などの小売業者となると、お客様に説明するに当たって、どうしても薬効を謳ってしまい、薬事法に抵触することがあります。たとえ欧州で医薬品として許可されている「銀杏葉エキス」であっても、日本ではあくまでも健康食品、健康補助食品ですから、そのような説明は、許されません。このブログでは、そうした違反にならないよう、努めているところです。もっとも、あの部分は薬事法違反だよ、というものがあるかもしれませんが、それは、見解の相違ということで、お許しいただきたいと存じます。

 ところで、厚生労働省は、健康食品に対して否定的な考えしか持っていないわけではなく、健康に良いという積極的な見解を示しているものもあります。
 「銀杏葉エキス」がそうで
、厚生労働省の「健康食品ホームページ」の中の「保健機能食品・健康食品関連情報」で「イチョウ葉エキスの有効性および安全性」が詳しく述べられています。ここでその抜粋を紹介しましょう。

独立行政法人:国立健康・栄養研究所 食品表示分析・規格研究部
   イチョウ葉エキスの有効性および安全性 
1.はじめに
 イチョウ葉エキスは、イチョウの葉からフラボノイドやテルペノイド等の有効成分を抽出したものです。イチョウ葉エキスは、特に脳血管循環の改善効果を有するという報告があることから世界中で注目されています。
 日本においても、「頭がよくなる」「痴呆防止に効果あり」等のイメージで、いわゆる健康食品に添加され、その市場規模は拡大しつつあります。しかし、市場には、名称はイチョウ葉エキスでも、イチョウ葉エキスの含有量、品質の異なる様々な商品があります。これらは臨床試験を行なっているイチョウ葉エキスと規格や品質が同等であるかどうか分かりません。そこで、ここでは、現在得られている科学的な情報をもとに、イチョウ葉エキスの有効性や安全性を紹介します。
2.イチョウ葉エキスの含有成分と規格基準について
 イチョウ葉エキスには、フラボノイド配糖体、テルペノイドなどが含まれています。ギンコール酸は、皮膚炎やアレルギーを起こす成分であり、葉にも0.1~1.0%含まれています。そのため、イチョウ葉エキスからは、できるだけギンコール酸を除去する必要があります。
 イチョウ葉エキスを健康食品として利用するためには、有効成分と有害成分の規格がなければ、安全に利用することはできません。そこで、一般にイチョウ葉エキスの規格品(欧州での医薬品)としては「フラボノイド類を24%以上、テルペノイド6%以上を含有し、ギンコール酸の含有量が5ppm以下」という規格が用いられています。ここで注意しなければならないのは、欧州でもイチョウ葉エキスには、その品質が医薬品グレードのものと食品グレードのものの両方があること、ヒトの臨床試験を行なっているのは医薬品グレードのものであることです。
3.イチョウ葉エキスの有効性の評価
(1)生理作用の報告
 イチョウ葉エキスの生理作用を検討した報告には、以下のものがあります。
 抗酸化作用:
 活性酸素は、脂質過酸化、血小板凝集、炎症反応などに関係し、神経細胞や組織の損傷を引き起こすため、生活習慣病や老化の原因と考えられています。イチョウ葉エキスの中のフラボノイド類には、活性酸素やフリーラジカルの消去作用、血小板凝集の阻害効果、炎症細胞からの活性酸素産生の抑止作用が認められています。
 血液凝固抑制作用:
 血小板活性化因子(PAF)は、血栓形成、アレルギー反応、炎症、気管支収縮、脳循環系の機能障害を引き起こす情報伝達物質として働きます。イチョウ葉エキスの中のギンコライドBは特異的なPAFの阻害物質であることが確認されており、脳梗塞や動脈硬化の予防にその効果が期待されています。
(2)有効性の臨床試験の報告
 欧米において、医薬品として用いられているイチョウ葉エキスでは、その有効性をヒトにおいて検討した報告が多くあります。
 痴呆症の改善
 脳血管型およびアルツハイマー型の、両方の痴呆症の症状を改善することが数多く報告されています。
 記憶改善
 痴呆症患者の注意力、記憶力低下の改善作用も期待されています。
 一方、健常人に対する大量投与実験で、脳内アルファ波を増加させ、記憶力を増大する結果が報告されています。
 脳機能障害の改善
 脳血管障害、脳循環不全による機能障害(めまい、耳鳴り、頭痛)に、末梢血管の血流促進による改善効果が認められています。
 末梢循環障害の改善
 末梢循環不全による “ 間欠性は行 ”(下肢骨格筋への血流が滞り、しびれて歩行が困難になる病気)の患者に歩行距離の有意な延長が確認されたほか、症状の改善効果が報告されています。
4.イチョウ葉エキスの安全性
(1)一般的な副作用について

 イチョウ葉エキスによる副作用として、まれに軽度の胃腸障害、頭痛、アレルギー性皮膚炎が認められています。しかし、通常の規格化されたイチョウ葉エキスの摂取量(120~240mg/日)では、顕著な副作用の発現は認められていません。
 平成14年、国民生活センターから「イチョウ葉食品の安全性」に関して、アレルギー物質であるギンコール酸の含有量の問題が取り上げられました。
 これは、市販のイチョウ葉エキスの製品中に、ギンコール酸の濃度が極めて高いものがあるという内容です。
 イチョウ葉を集めてきて、自分でお茶を作るというようなことは勧められません。
(2)医薬品との相互作用について
 イチョウ葉エキスと医薬品との相互作用としては、アスピリン、ワルファリンなどと併用した際に起こる出血傾向が挙げられます。これは、イチョウ葉エキスに含まれるギンコライドによる血小板活性化因子(PAF)の阻害作用を介して、血液抗凝固薬の作用が増強されたことに関係していると考えられます。
 また、アルツハイマー症の患者において、イチョウ葉エキスとトラゾドン(抗うつ薬)を服用した際に昏睡症状となった例が報告されています。
5.おわりに
 健康食品に利用されている素材の中で、イチョウ葉エキスについては、かなり学術論文があり、その有効性と安全性が明らかになっています。しかし、それらの研究は医薬品グレードのイチョウ葉エキスを利用した研究結果です。
 イチョウ葉エキス(健康食品)を適切に利用する上でのポイントは、①規格基準があり、その製品の品質に問題がなく、安全性がある程度把握できるものを利用すること、②効果をあまりにも期待して過剰に摂取しないこと、③疾病があり、医薬品を用いた治療を行なっている人は、医師等の専門家の助言を受けることです。
 このような点に注意してイチョウ葉エキスを利用すれば、多くの臨床試験結果から推定できるように有効に活用することができると思われます。

 以上、含有成分の例示や学術調査例を除いて、約半分の文字数に要約しましたが、厚生労働省もイチョウ葉エキスを有効に活用することができると言っていますので、信用の置けるメーカーのものを積極的にご活用いただきたいと存じます。
 
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント:

トラックバック:

http://kmiyake.blog.fc2.com/tb.php/11-2ab01b5e

プロフィール

薬屋のおやじ

Author:薬屋のおやじ
岐阜県羽島郡岐南町三宅5丁目39で、薬屋:三宅薬品をやっています。全薬工業の養生食品、養生漢方などを取り扱っています。生涯現役をモットーに、お客様皆様が百歳すぎまで健康でお暮らしいただけるよう、精一杯お手伝いさせていただきたいと思っております。無料健康相談を承っております。電話058-246-7970(電話は火曜~土曜日、9時半~18時にお願いできると有り難いです。)

検索フォーム

カテゴリ

リンク

最新記事

最新トラックバック

最新コメント

RSSリンクの表示

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR